訊(き)くことの重要性

2007年06月01日

私は、サラリーマンの集大成は経営者になることだと思っています。それにあたりとても大切なことは、『訊く』ことです。

具体的なことを申し上げますと、分からないことがあった場合、質問ではなく確認をすることです。これが訊くということです。

先日とある番組を見ていました。お寺の改築に関わった棟梁についてのお話しで、
その下で働いていた人が、

「作業についてなにか訊きたいことがあるなら訊いて」と言われたので、
「これはどうすればいいんですか」と分からないことを質問した。

それに、対して棟梁から「あなたはどうしようとしたいのですか?」と訊き返されてしまいました。質問者はなにも答えられませんでした。

なにも答えられないということは、訊く前に理解しようとしていないということです。
厳しい言い方をするとセンスがないということです。

「自分は、この件についてこのようにしたいのですが、どうですか?」
と、きちんと言えれば、棟梁は「それはいいね」と言うか、「別の方がいいね」、「こうしたらいいね」などといろいろ面から技術的なこと応用的なことを教えてくれるのです。

そういう風に自分の考えを先に言わないで、いきなり質問するのは失礼ですね。
いきなり質問型をされたら「あなたはどう思うの?」と言うことになってしまいます。
逆説的かもしれませんが、先輩たちは、後輩たちから訊かれると嬉しいので、ついつい直ぐ答えてしまいます。しかし、これでは部下は育ちません。

デキル部下は、きちんと意見を持っていて訊いてきます。しかし、訊かれるまで意見を言わないというのは失礼ですね。
仕事で大切なのは、質問ではなく確認です。『確認=訊く』ということです。これはコミュニケーションを円滑に図ることにも繋がります。また、オープンなマインドも必要ですね。

仕事は、イコール作業ではないのです。仕事って、コミュニケーションが中心なのです。
この作業はなかなかできません、と伝えることも仕事です。つまり、出来ないと伝えることも仕事なのです。コミュニケーションが仕事そのものなのです。ついつい人は、作業することが仕事と思ってしまいます。遅れまいとして会話しないで一心不乱に端末に向かうエンジニアもいます。それよりも、進捗を報告する、言葉に出すということが仕事なのですね。

当社は、訊く=確認ということ、そしてコミュニケーションで円滑に図ることをなによりも大切にしております。お客様にいつも喜んで頂きたいための技術者姿勢です。

(2007年6月 記)