スキルアップについて

2008年01月05日

スキルアップの前に

仕事においてスキルアップしていくには、素直さが重要です。あまり、疑問を持ったり批判的になったりしないことです。そして、過剰に深く理解して前に進もうとするとあまり上手く行かないものだと思います。つまり、スキルアップには時間がかかるものであり、とりあえず浅く理解をすることで良しとすることが大切です。スキルアップには段階があり、最初は基礎を身に付けることを理解する必要があります。 たとえばゴールがあるとして、人は最短でゴールにたどり着きたいと思うものです。だが、実際には試行錯誤を繰り返して遠回りをしないとゴールにはいけないことが多いです。そういうイメージで物事を認識することが大切です。

例えると、シムシティという都市開発ゲームがありました。そのゲームは、自分が市長になり大きな都市にしていく内容のものです。ゲームの序盤では人口が10人ぐらいで、学校などのインフラが必要ではありませんが、それが100人くらいになると学校が必要になり、1万人になると今度はあったものをなくしたり消防署や警察署が必要となります。つまり何を言いたいのかと申しますと、教育もその人の状況・レベルに合わせて教え勧めていくことが大切であると言う事です。

まず全体を把握する

先日、金型・研磨技術世界大会がありました。複雑な形状の金型のため作るのに一個所を削ると、周りがめくれたりします。日本の技術者は、じっくりと考えて業務を設計します。そこに5割がた時間を費やします。海外の技術者は2割を設計に時間を費やし、実務に8割の力を費やします。結果、日本の技術者の方が優れた技術を発揮していました。

プログラム作成もそうです。プログラムには大きく分けて下記の工程があります。 仕様理解、フロチャート作成、ソースプログラム作成、テスト環境作り、デバッグなどです。

仕様理解・フロチャート作成で50%の完成、コーディング10%、テスト環境作り10%、デバッグ30%の工程配分になろうかと思います。仕様を十分に理解していれば、ソースプログラム作成以降の処理が簡単に進められるのです。つまり作業の工程全体を巨視的に把握しイメージすることが、大切なのです。

端末に向かって、ソースプログラムを作成しているということが『モノツクリ』と錯覚を起こしている人がいますが、これは目的をはき違えているのです。「自分は仕事を沢山しているのだ」と思うことが目的となってしまっているのです。これはいいことではありません。単なる自己満足です。別の角度から見ると、自分はこれだけ沢山仕事をしているのだから、私を攻めることはできないはずという自己防衛しているようなものです。

それとは逆に高品質なソフトを開発できる人は、依頼者の気持ちが分かる人です。その心が備わればどんな仕事でもこなしていけるようになるのです。そんな先輩達は仕様書の内容を非常によく理解しています。いきなりコーディングに入ろうとはしません。つまり仕様理解・フロチャート完成で5割できあがっているのです。このような手順を進めていくと、途中での引き継ぎも、サポートしてもらうのも、とてもスムーズになります。

自分のフォームを確立する

報告書を書く時に、「様式がないのですか」といわれることがあります。われわれは本来自分達でフォーム(様式)を作らないといけないのです。このフォームは技術者の考え方・仕事の仕方にも共通します。フォームさえできてしまえば報告書は50%完成です。会議をするときは、目次(プログラム)があります。これが出来あがれば議長の仕事もほとんど達成されています。結婚式のスピーチも何を話そうという項目さえできれば半分済んだようなものです。だから、自分で考えてフォームを作ることが大切なのです。

多くの人は、既存のフォームがあるというのが前提で仕事をしてきているので、報告書や見積書・企画書・提案書などの作成や行動が不得意なのです。様式の指示がないと行動できなくなってしまっているのです。本来はそうではないのです。自分で考えてフォームを作っていくことが大切なのです。レベルが低くてもいいので、自分で考えるということが必要であると思います。これがスキルアップの基礎です。

イメージも重要

もう一つのスキルアップですが、技術的な観点からは下記の要素があります。

  • データーベース
  • プログラム言語
  • ネットワーク
  • インフラ
  • ユーザー(相手)の気持ちなど

これらのスキルを身につけるには先ほど申しました、仕様理解・フロチャートの完成が必要で、さらに素直さも必要になるのです。プロセスを理解していないのにいくら技術的なスキルを教えても身に付かないし理解できないのです。

フィギアスケートやスキーもそうだと思います。いきなり技を教えないですよね。本人の体力や技術レベルにあったことから始めます。まず、転び方、基本的な動き方を教えます。イチロー選手が背面キャッチをよくしますが、試合でするわけではないが、練習した方がいいのです。イメージングの訓練になるからです。

同様に隙間で見えない場所にあるPCのLANケーブルなどの接続もそうです。つまり目で見ないで感覚・想像力を働かせる事が大切なのです。何事にも素直に、そしてイメージしながら仕事をする。そのような所にも力を入れて教育しています。

2008年ねずみ年、スタートの年です。
こつこつと何事も継続的に頑張りましょう。
また関係各位様、今年も何卒よろしくお願い申し上げます。

(2008年1月 記)